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お知らせ

海ごみの現場から

ごみのホットスポット

先日、一日雨が降った影響で、河口の砂州のような上からの流れがぶつかる、ひっかかる場所では、それなりの量のごみが漂着しました。

写真は小田原市酒匂川河口部。

 

1週間前は、ペットボトルのような人工ごみはすべて拾い集め、上の写真のような状態でした。

しかし、その土曜日の雨で・・・・・

ご覧のようなごみだらけな状態に。
ざっと数えてみると、ペットボトルだけで約200本ありました!
これらの多くが広大な陸域で誰かが「まっ、いっか」と捨てたごみ。捨てた場所では一つのごみも、それらが各地から集まると、簡単にこれだけの量になります。

陸域に、ポイ捨てごみが一か所に大量にあるようなホットスポットがどこかにあるわけではありません。

川にも、ごみが多い箇所がありますが、あれがホットスポットではありません。そこで、ごみが発生しているわけではないんです。
あれは、そこにごみが溜まりやすい、もしくは引っかかりやすい箇所に過ぎません。川はごみの通り道です。川のごみ調査の難しいところは、ごみの大半は、雨で移動し、雨が降る前は、ごみの大半は川になく、そして、雨の後も川になく、海にいってしまうことです。

雨が降ると陸域からごみが川へ初めて移動して、それが川の流れとともに海まで行きます。
ですので、川岸に残っているごみは、それは『残りかす』に過ぎません。それを「ここがホットスポット!」と拾っても、勿論それは良いことですが、残念ながら問題解決までにはつながりません。

「ここを叩けば、海のごみが無くなる!」的なことは、そんな便利な場所は存在しないんです。そうした強い主張は、耳目を集めても、海のごみを減らすことにはまったく寄与しません。現実を見ていないからです。現実とは何かといえば、この目の前の海岸ごみです。これが正解なんです。

ごみは、広大な陸域に限りなく薄く、そして広く点在し、雨がそれらを一つ一つ集めて海岸まで運んできます。

ごみの出所は『捨てたことさえ忘れてしまうような小さなポイ捨て』。

その膨大な数の集積結果が海岸のごみです。

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