海岸清掃事業
ビーチクリーナー
財団では、大量に漂着したごみや流木等の巨大なごみを迅速に効率よく処理するため、海岸清掃専用重機「ビーチクリーナー」を導入しています。
財団が使用しているビーチクリーナーはレーキ式とタイン式の2種類です。
レーキ式ビーチクリーナー
レーキとは熊手のこと。一般的なホイ-ルローダーのバケット部分を架装して、熊手のように「鋤きながら集める」ほか「つかむ」「ふるう」を行えるようにした機械。これにより大量に漂着した木くずの集積→搬出や海藻の集積→埋却という作業を汎用機の倍以上の効率で行うことできます。
レーキ式の特徴
- 財団では、作業場所の広さ、作業量、作業力、値段を勘案して、1.5㎥クラスのホイールローダーをベースにしたビーチクリーナーを使用しています。バケットの容量は、通常のものより一回り小さいです。
- バケットは、下部を4cm間隔、長さ10cmの鋼で爪出ししています。これを地面に2cm沈めながら押すまたは引くことにより、大量のごみや海藻を一気に集めることができ、雨天時の作業でなければ砂をほぼすくわずに作業できます。
- バケット上部には可動式のハサミが着いており、大量の木くずや海藻を一気につかみ上げ、搬出車両に直積みしたり、付着している砂をふるい落としたりできます。
- ある程度までの海藻であれば、集積から埋却まで1台で処理できます。
タイン式ビーチクリーナー
利用者の多い砂浜海岸では、限られた時間で、タバコのフィルターやペットボトルのキャップのような細かいごみを採取する清掃が求められ、特に海水浴場では、短時間で広範囲を清掃しなくてはならないため、タイン式ビーチクリーナーを使用して迅速な清掃を実施しています。
タイン式の特徴
- トラクタで作業機(緑色の部分)を引っ張り、作業機がごみの回収をします。
- 作業機には、タインと呼ばれるステンレスのピンが、幅120cmのゴムベルトに約5cm間隔で25列植え付けられています。これを回転させることによって地表や地中のごみを後方のバケットに採取する仕組みになっています。
- 作業は、農機具用アタッチメントの動力取出しを利用しています。トラクタ内で動力の伝達スイッチを押して、作業機のベルトを回転させ、耕運用の垂直水平機能を調整し、タインを常に5cm程度砂に沈めて回転させることによって、地表・地中のごみを採取できます。