2022年度　美化団体支援事業　概要

海岸清掃ボランティア参加人数　140,947人

海岸清掃ボランティアに対し、ごみ袋の提供・清掃用具の貸出・ごみの回収等の支援を実施しました。コロナ禍の影響で4万人弱まで激減したボランティア数は、ボランティアに対する支援をきめ細かに行い、個人や小規模での清掃活動が増加したことにより、約14万人を超えるまでに増加しました。
また、海岸や河川等において美化活動を実施しているボランティア団体や企業・学校・関係行政機関を対象に毎年開催している、「海岸美化団体等交流会」は前年度同様、オンラインで開催しました。

 

海岸清掃ボランティア参加者の内訳(2022年度と2021年度)

年度	2022年度			2021年度
区分	件数	参加者数	割合(％)	件数	参加者数	割合(％)
地域団体	118	9,041	6.4	110	8,629	8.9
環境団体	321	39,851	28.3	234	29,275	30.3
学校・教育	251	13,376	9.5	146	6,789	7.0
行政	20	6,678	4.7	7	1,245	1.3
企業等	393	11,585	8.2	240	6,026	6.3
マリン	110	31,935	22.7	107	20,797	21.6
その他	1,286	28,481	20.2	1,628	23,729	24.6
合計	2,499	140,947	100.0	2,472	96,490	100.0

定期清掃と随時清掃(2022年度と2021年度)

年度	2022年度		2021年度
区分	件数	人数	件数	人数
定期清掃	398	57,604	296	47,801
随時清掃	2,101	83,343	2,176	48,689
合計	2,499	140,947	2,472	96,490

個人ボランティアが定着

個人・団体別ボランティア申込件数の推移

年度	個人	団体	合計
2018	127	1,143	1,270
2019	171	1,185	1,356
2020	286	673	959
2021	1,412	1,060	2,472
2022	1,003	1,496	2,499

令和3年度に一気に拡がった個人によるビーチクリーンボランティアの活動は、令和4年度は若干減ったものの、申込件数は高止まりしていて、個人によるボランティア活動がある程度定着してきたと思われます。
海ごみへの関心の高まる中で、個人でも気軽にビーチクリーンできる美化財団の無償支援の仕組みが存在することが増加や定着の要因と思われます。個人ボランティアは、平日でもごみの多い場所で活動でき、機動性と即応性が高いのが特徴で、神奈川県の海岸美化の大きな力となっています。

オンライン交流会を開催

3月4日に「オンライン交流会」を開催し、北は北海道、南は沖縄県からと全国から341名の参加がありました。
この交流会では、「課題をシェアし、具体的なアクションへ」をコンセプトに、先駆的に活動されているお二人にご登壇いただきました。
最初の一般社団法人JEAN 理事の小島あずささんによる「海で何が起きているのかー海洋ごみ問題の現状と課題について」と題した講演では、海ごみ問題のこれまでの経緯を振り返りながら、現在の対策や課題について解説していただきました。日本各地の海ごみの現場を実際に見て、NPO、企業、行政と様々なセクターとの関わりの中で海ごみ問題に取り組んできた小島さんの話は具体的で、今の課題が明確化されました。
次の一般社団法人Social Innovation Japan 代表理事／mymizu 共同創設者のルイスロビン敬さんによる「環境問題は「共創」の力で解決できる 〜mymizuが目指す持続可能な社会〜」と題した講演では、海洋プラスチックごみの中でもペットボトルに着目し、その削減の具体的なアクションとしてアプリを活用した取組みを紹介され、問題解決に向けて、イノベーションの活用だけでなく、多くの人を巻き込むバックストーリーの重要性も指摘されていました。
どちらの講演も参加者から多くの質問が寄せられ、闊達な質疑応答が展開されました。

ボランティア団体等の表彰について

国からの依頼を受けて、財団が推薦したボランティア団体が表彰を受賞されました。

表彰名	受賞団体
令和4年度春の褒章（緑綬褒章）	C.O.P.（クリーン・オーシャン・パーソンズ）

海岸美化募金の募集

神奈川県産の間伐材の木製スタンドを使用したオリジナルカレンダー「by the sea」を作成しました。会員特典とするほか、海岸美化募金の寄付者にも配布し、715,392円の募金をいただきました。