海岸清掃で使用する機械・道具
海岸清掃で使用する機械
バックホウ
大量に漂着した海藻の埋却処理時に使用。土壌の分解能力を超えた過剰埋却にならないよう場所をローテーションして、1.5mの深さに海藻を1m入れ、そこに50cmの砂を被せる運用で処理しています。
ホイールローダー
ビーチクリーナーは広い海岸、漂着ごみ量が大量な場合を想定した機械です。
逆に、狭い海岸や海岸通用口の高さ・幅に制限がある海岸では、ビーチクリーナーより小型の汎用ホイールローダーを使用して清掃しています。
キャリアダンプ
砂の浸食が進み、アプローチが急勾配になっている海岸で使用。また、逆に砂が非常に堆積し、タイヤ系機械の走行が困難なふかふかな海岸でも、ごみの搬出に使用しています。
船外機付きボート
藤沢市江の島で陸上からのごみの搬出が困難な箇所では、船を使用してごみを搬出しています。
モノラック(運搬用トロッコ)
真鶴町三ツ石海岸は、高低差が約40mもあり、階段だけで車道が通じていないため、ごみの搬出にモノラックを使用しています。
農耕用手押し運搬車
キャリアダンプは回送費が発生し、不整地運搬車運転資格を有するオペレーターが必要になるため、もう少し軽易な清掃と搬出の場合には、農耕用手押し運搬車を使用しています。軽ダンプで積載回送ができ、簡単な運転講習だけで使用できるため便利です。
解体用アタッチメント装着バックホウ
流木や船など処理困難物の中間処理時に使用しています。
※必要時に借り上げ
小型移動式クレーン
崖などでごみの搬出が困難な場合、海岸の陸側の道路から小型移動式クレーンでごみを吊り上げて搬出を行っています。
※必要時に借り上げ
海岸清掃で使用する道具
熊手・フォーク
砂浜の清掃は、竹製の熊手と相性が良いです。
礫の海岸では、金属製の熊手を使うと、石の隙間までしなりながらごみをかくことができます。
かがんで作業するときには、ミニ熊手が使い勝手が良いです。
木くずが堆積しているときは、フォークがほぐすのに便利です。
てみ
市販の「てみ」を改造し、床面を切り抜いて園芸用のプラスティックネットを貼り、砂が抜けるように工夫しています。これにより、ごみに砂が混じらず、重量が軽くなり搬出時の作業が軽減される他にも、ごみ処理場の焼却炉や破砕機の故障を防ぐのに役立っています。
トング
トングとは、かがまずにごみを拾うためのごみバサミのこと。改良・作成されたものも多数あり、効率良くごみを拾うことができます。
ハンドマグネット
海水浴開設期間後に海の家解体跡地等に大量に散乱している釘や金属等を、パチンコ玉回収用の市販のハンドマグネットを改造したものを利用して、取り除いています。
みかんコンテナ
ごみ袋に詰めにくい(長い・硬い・太い)木くずは、みかんコンテナに詰めて踏み潰して、効率よく収集しています。また、車両が進入できない場所では、キャリアダンプや農耕用手押し運搬車にコンテナごと積み込んで、木くずを搬出しています。
ソリ
車両が入れない砂浜では、金属のレールで裏面を補強した市販のソリにごみ袋を載せ、それを人が引っ張って、搬出しています。
チェーンソー
流木は、搬出しやすくし、各市町のごみ処理場の搬入基準に合わせるため、切断して、小さくしています。財団では、持ち運び可能で、扱いやすい機種の中で最大刃長であるマキタ製のDE4345エンジンチェンソー(刃長45cm、約5㎏)を主に使用しています。
エンジンカッター
大型金属製品や漂着廃ボートなどの解体時に使用しています。
ごみ袋
業務で行う海岸清掃では、通常、強度のある透明70リットルの袋を使用しています。用途や目的に応じて透明45リットル、透明90リットルも使用しています。
※ボランティア清掃用には、企業から協賛された持ち手付きのレジ袋タイプで、可燃不燃の用途別に色分けされた袋(12リットル・30リットル)を準備しています。
海岸清掃作業時の掲示物
海岸清掃の実施を周知させるために、海岸清掃時やボランティア清掃時には、のぼり旗を掲示している他、車両には掲示用幕を装着しています。
その他 細かなアイテム
海岸パトロールや直営清掃時には、以下のような細かいアイテムも携帯しています。
- はさみ、カッター、ニッパー、ペンチ
- 木材用ノコギリ(粗目)、鉄プラスティック用ノコギリ(細目)、鎌
- 針金・ゴムひも・トラロープ
- ビニールテープ・ガムテープ・結束バンド
- テストハンマー(スプレー缶のガス抜き用)
- 海岸通用口南京錠スペア・グリーススプレー