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海ごみの現場から

黒潮の大蛇行と海岸ごみの変化

通常、黒潮は、日本の南岸を沿うように西から東へと流れていますが、本州南岸沖に大きな冷水渦(冷水塊)が居座ることによって、そこを黒潮が迂回して流れる現象「黒潮の大蛇行」が発生しています。
この黒潮の大蛇行自体は、それほど珍しい現象ではなく、1965年以降では今回が6回目になりますが、これまで1~2年で終わっていましたが、今回は2017年8月に発生して、現在5年を越え、過去最長になっています。
大蛇行によって、黒潮は紀伊半島沖では沿岸を離れますが、東海から関東にかけては逆にぐっと沿岸に近づきます。

これが海岸ごみに影響を与えています。
具体的には、それまでほとんど見なかった海外からのごみが格段に増えました。
南からの風が強く吹くと、沖合にあった漂流ごみが海岸へと吹き寄せられてきます。

特に目立つのが漁具。

プラかごやブイなどありますが、その中でも写真のような水色のウキが付いている漁網は非常に多いです。
こうした海外からの漂流ごみ神奈川県の海岸ごみの全体で見れば、1割もいかないほどですが、漁網のような処理が厄介なものが多く、苦慮してます。
海ごみと一言で言っても、相模湾のように陸域から流出したごみがメインなところもあれば、対馬のように海外からの漂流ごみがメインなところもあります。
中身が全く違います。同じ海ごみでもきちんと分けて対応策を考える必要があります。
また、逆に日本から出たごみは海外の地に漂着しています。被害者だけでなく、加害者でもある視点も忘れないようにしたいです。

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