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個人ボランティアが大幅に増加しています

近年、ビーチクリーンボランティアのすそ野が個人へと広がってきていますが、2021年度はその流れが一気に加速しました。これまで、ビーチクリーンの申込件数の過去最高は、2019年度の1,356件でした。2021年度は2,000件を超える見込みです。この増えた分のほとんどは個人です。

ボランティアのビーチクリーンは、どうしても派手なイベント的なものが目に付きやすいのですが、実は神奈川県は、ビーチクリーンボランティアが150キロの海岸に点々といて、日々、海岸のごみを拾ってくれています。言い換えると、神奈川県では、ボランティアによる高密度、高頻度なビーチクリーンが実現されているということです。

個人のボランティアは、団体とは異なり、毎月第一日曜日に〇〇海岸でといった固定した活動ではなく、平日でもごみの多い場所で活動でき、機動性と即応性が高いのが特徴です。

増えた個人ボランティアの中心は、社会人とZ世代と呼ばれる若い世代です。
海ごみへの関心の高まりと、リモートで時間に余裕ができたのが相まって、ボランティア活動に繋がったと思われます。そして、神奈川県にはその活動の受け皿が存在することが個人ボランティア増の一番の要因と思われます。
それが美化財団です。
具体的には、ビーチクリーンボランティアに対し、ごみ袋などの提供だけでなく、ごみの回収までワンストップで支援していることです。

現在、ごみが海岸に上がったら、美化財団が呼びかけなくても、すぐにボランティアの清掃が各所で行われ、人工ごみが取り除かれます。その後、残った木くずなどのごみを美化財団が一気に片付けるという役割分担ができるようになりました。これは、海岸美化に非常に効果的で、神奈川県では、ボランティアと連携した海岸美化の取組みの理想形が実現されていると言っていいでしょう。
逆を言うと、ビーチクリーンボランティアを増やしたいのであれば、ごみ袋などの物品を提供するだけではだめで、物品の提供とごみの回収がセットでサポートしていく必要があります。

▼年度別ビーチクリーンボランティア申込件数(2022年3月10日現在)

年度 個人 団体 合計
2017 122 1100 1222
2018 127 1143 1270
2019 171 1185 1356
2020 286 673 959
2021 1025 1015 2040

それがしっかりと現れているのがGoogleトレンド。

「Googleトレンド」とは、あるキーワードがGoogleでどのくらい検索されているか、グラフで確認できるツールです。

ビーチクリーンと言うキーワードを調べてみると、昨今の海ゴミ問題への社会的関心の高さから、ビーチクリーンの検索数がもっと上がっていると思いきや、さほど増えていないのが現状です。
さらに、下の日本地図「小区域別のインタレスト」は、どの地域でビーチクリーンの人気度が高いかと示したものですが、圧倒的に神奈川県がトップです。
この結果から見てくることは、ビーチクリーンのソーシャルムーブメントは全国に広がっておらず、盛り上がっているのは神奈川県のみということです。
その理由は、神奈川県には美化財団がいること。
ビーチクリーンの主体として存在しているだけでなく、ビーチクリーンボランティアに対して、「ごみ袋の提供」と「ごみの回収」の無償で支援していることが非常に大きいと思われます。
ですので、ビーチクリーンのソーシャルムーブメントを神奈川以下外の全国に波及するには、ただ単発のイベントを実施するだけではだめで、美化財団のような機能をもった団体や仕組みを作る必要があることをGoogleトレンドからも読み取れます。

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