2025年の終わりに
2025年を振り返り、真っ先に浮かぶ言葉は「とにかく暑かった」――この一言に尽きます。
雨が多く非常にごみが多かった前年とは対照的に、今年は雨が少なく、台風の接近もなかったため、漂着するごみの量自体は比較的落ち着いていました。
しかし、それが「楽だった」かと言えば、決してそうではありませんでした。近年の酷暑の中でも特に厳しかったこの夏、暑さ対策を講じながらの清掃活動は、ひたすらの消耗戦でした。例年と同じ量のごみを回収するにも、何倍もの時間と体力を要する日々が続きました。
一方で、自然は時に急な試練を与えます。大型連休の5月2日、そしてお盆直前の8月10日。局地的な大雨によって海岸には、大量のごみが押し寄せ、私たちは迅速な復旧対応に追われました。
いつ台風が来るのかと気を揉みながら9月は過ぎ、10月になりようやく暑さが和らぎ、台風の直撃もなく、落ち着いた秋となりました。
こうした過酷な状況下で、私たちの大きな支えとなったのは、ビーチクリーンボランティアの皆様でした。 相模湾沿岸では多くのビーチクリーンイベントが開催されました。そこにも多くの方がご参加されましたが、何より心強かったのは、日常の一部として清掃を続けてくださる個人の皆様の存在です。 平日の朝、散歩のついで、サーフィンの後に、あるいは誰に知られることもなく。 神奈川の海には、ビーチクリーンを「日常の風景」として大切にされている方々がたくさんいらっしゃいます。 そのお一人おひとりの想いが、美しい砂浜を守る何よりの大きな力となりました。週末はもちろん、平日の早朝から黙々とごみを拾われるその姿。毎朝集積所に置かれるボランティアごみの袋を見るたび、私たちはどれほど勇気づけられたことでしょうか。
神奈川において、ビーチクリーンはもはや特別なイベントではなく、日々の暮らしに根付いた「日常」である。そう確信した一年でした。
皆様のご協力とご支援に、心より感謝申し上げます。
皆様こそが、神奈川の海が誇る宝物です。
本年も大変お世話になりました。
来年も、みんなの海をみんなで守り、未来へ繋いでいきましょう。

